5月11日未明、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんがこの世を去ったという衝撃的なニュースが報じられた。この知らせは、上島さんのファンやお笑い界だけでなく、広く一般の人々に大きな悲しみと驚きをもたらした。61歳というまだ若い年齢での突然の別れは、多くの人々にとって信じ難いものであった。
上島さんの訃報の約一週間前、俳優の渡辺博之さんも自宅で亡くなっているのが発見された。渡辺さんは66歳、上島さんは61歳と、二人とも60代であり、共に仕事を続けていた点で多くの共通点があった。
作家でありスピリチュアリストの江原啓之さんが、上島さんと渡辺さんの訃報に関連して「初老期うつ病」という現代社会の問題について語った。この病は、50代後半から60代にかけて多くの男性に発症しやすいとされており、大切な人やものとの別れなどの喪失体験が引き金になることが多いとされている。江原氏は、特に男性がこのような状況に陥りやすい理由として、女性よりも損失体験に対して脆弱であることを挙げている。
上島さんの場合、彼にとって特に大きな喪失体験となったのは、師匠である志村けんさんの訃報であった。また、コロナ禍によって芸能活動が制限され、理想とする漫才ができなくなったことへの失望感も彼を追い詰めた可能性がある。
江原氏は、老いというものは自然の摂理であり、それを受け入れることが大切だと語る。しかし、現代社会では老いを認めることが難しく、特に働き盛りの世代にとっては「現役であり続けること」が求められるプレッシャーが強い。老いを感じることで、自分自身を認められなくなり、理想と現実のギャップに苦しむことになるという。
上島さんの訃報に対して、ネット上でも多くの反応が寄せられた。「生きがいの主軸を仕事から趣味へと移行することが必要だ」という声や、「コロナ禍で家にいることがストレスになった人々は特にその準備が必要だ」といった意見が目立った。また、老いを受け入れつつ、どうやって前向きに生きていくかが問われる時代であることを改めて感じさせられる反応も多かった。
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